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カリウム豊富な食材と不足・過剰摂取の影響を解説

カリウムは体内の浸透圧を調整し、筋肉の収縮や神経伝達を助ける重要な栄養素です。カリウムが豊富に含まれる食材や、カリウム不足・過剰摂取の影響について詳しく解説します。普段の食生活でどのようにカリウムを摂取すればよいか、またその重要性について理解を深めましょう。

 

カリウムが豊富な食材


カリウムは多くの食材に含まれており、特に野菜や果物、芋類、豆類、海藻類に豊富です。以下に具体的な食材とそのカリウム含有量を紹介します。

野菜
野菜にはカリウムが多く含まれており、特に切り干し大根やアボカド、ほうれん草、枝豆、にんじんが代表的です。例えば、大根は皮つき生で100gあたり230mgのカリウムを含んでいますが、切り干し大根になると3,500mgにもなります。
食材 100gあたり含有量(mg)
切り干し大根 3500
アボカド 590
ほうれん草 690
枝豆 650
にんじん 630

果物
果物もカリウムの供給源として優れています。干し柿やバナナ、メロン、ドライバナナ、ドライマンゴーなどがその例です。バナナは生で100gあたり360mgですが、乾燥すると1,300mg以上になります。
食材 100gあたり含有量(mg)
干し柿 670
バナナ(乾燥) 1300
メロン 340
ドライマンゴー 1100

芋類
芋類もカリウムが豊富です。干しいも、里いも、長いも、じゃがいも、さつまいもなどが一般的です。
食材 100gあたり含有量(mg)
里いも 660
長いも 590
じゃがいも 420
さつまいも 380

豆類
豆類もカリウムを多く含んでいます。蒸し大豆、挽き割り納豆、豆乳、あずきなどがその例です。
食材 100gあたり含有量(mg)
蒸し大豆 810
挽き割り納豆 700
豆乳 190
あずき 170

海藻類
海藻類もカリウムの供給源として優れています。特に昆布、干しひじき、あおさ、焼き海苔が豊富です。
食材 100gあたり含有量(mg)
昆布(刻み昆布) 8200
干しひじき 6400
あおさ 3200
焼き海苔 2400

 

カリウムが不足するとどうなるの?


カリウムが不足すると、体内のさまざまな機能に影響を及ぼします。血液中のカリウム濃度の正常値は3.5~5.0mEq/Lであり、3.5mEq/Lに満たない状態を低カリウム血症といいます。

低カリウム血症の原因
低カリウム血症は、嘔吐や下痢、大量の発汗などによって消化管から大量のカリウムが失われることで起こります。また、過剰な下剤の使用も原因となることがあります。

低カリウム血症の症状
低カリウム血症の症状はカリウムの値によって異なります。軽度の低カリウム血症では、悪心嘔吐、便秘、けいれん、筋力低下、筋肉痛などが見られます。重度の低カリウム血症では、筋肉のけいれん、自律神経失調、不整脈、四肢麻痺、呼吸筋麻痺、麻痺性腸閉塞などの症状が現れます。

特に心臓に持病がある人や、心臓の収縮力を強める薬であるジゴキシンを服用中の人は、カリウム濃度がわずかに低下しただけでも不整脈が発生することがあります。低カリウム血症の状態が長期間続くと、頻尿や口喝などの症状にも悩まされることがあります。

 

カリウムの過剰摂取について


カリウムは生命維持に欠かせないミネラルですが、過剰に摂取すると体に悪影響を及ぼすことがあります。特に腎臓の機能が低下している場合、カリウムの排出がうまく行われず、体内に蓄積されることがあります。

高カリウム血症の原因
高カリウム血症は、腎機能の低下や心臓の疾患、薬物の影響などでカリウムの排出が不十分になることで発生します。特に、腎不全や慢性腎臓病の患者は注意が必要です。

高カリウム血症の症状
高カリウム血症の初期症状としては、疲労感、筋肉のけいれん、しびれ、吐き気などがあります。重症化すると、不整脈や心停止などの深刻な症状が現れます。これらの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

 

カリウムの摂取方法


カリウムは多くの食材に含まれているため、バランスの取れた食生活を心がけることで、自然と必要量を摂取することができます。以下に、カリウムを効率よく摂取するためのポイントを紹介します。

日常の食事での工夫
カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に取り入れることが大切です。例えば、サラダやスムージーにほうれん草やアボカドを加えたり、間食にバナナや干し柿を選ぶと良いでしょう。

調理方法の工夫
カリウムは水溶性のミネラルであるため、煮たり茹でたりすると失われやすいです。蒸す、炒める、焼くなどの調理法を活用し、カリウムの損失を最小限に抑えることがポイントです。

 

カリウムとバランスの取れた栄養摂取


カリウムだけでなく、他の栄養素もバランスよく摂取することが健康維持には欠かせません。特に、カリウムと相互作用するナトリウムやマグネシウムなどのミネラルも重要です。

ナトリウムとのバランス
カリウムはナトリウムを排出する働きがありますが、ナトリウムも体内の水分バランスを保つために必要です。適度な塩分を摂取し、カリウムとナトリウムのバランスを保つことが大切です。

マグネシウムとの関係
マグネシウムは筋肉や神経の機能をサポートする重要なミネラルで、カリウムとともに働くことが多いです。ナッツ類や全粒粉製品など、マグネシウムを多く含む食品を取り入れると良いでしょう。

 

まとめ

カリウムは体内の浸透圧の調整、筋肉の収縮、神経伝達など、様々な重要な役割を果たすミネラルです。野菜や果物、芋類、豆類、海藻類など、日常的に摂取しやすい食材に多く含まれているため、バランスの取れた食生活を心がけることで、カリウム不足を防ぐことができます。

一方で、腎臓の機能が低下している場合や、特定の薬を服用している場合などは、カリウムの過剰摂取に注意が必要です。適切な量を守りながら、健康を維持するためにカリウムを上手に摂取しましょう。

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